創作と生活

主に映画の感想を書いてます。

10月23日

 

どですかでん黒澤明

色彩感覚が素晴らしい。登場人物がイカれてるのも好き。だけどもつまらなさすぎる。
 
面白いが後半少しダレる。
「ロリータ」のアクション版といったところ。
 
オルゴールの陽気な音楽とその場で起きてる悲哀の対比。迫力ある構図が秀逸。
ただ松永の死に方があまりにもあっさりしてて違和感が・・・
 
さらば青春の光」フランク・ロダム 
無駄に長い。
似たような展開が繰り返されてるので飽きてしまう・・・主人公が事故を起こすシーンはギャグで笑った。
 
中盤くらいまで良かったが最終決戦は少し長くレイチェルの最後も都合が良すぎる。
しかし映像センス、デッカードとレイチェルのキスシーンは素晴らしい。
 
静を映した大人時代と動を映した子供時代の対比が美しい。
一般人たちの生活に非常に距離感が近く共感する。
 
登場人物たちが受けてきたそれぞれ違う教育から起きる行動の関係性。
そして外国人が撮ったとは思えないほど日本らしいリアリティある映画。
女と爺さんが自分たちの秘密を握りしめたまま家の中に隠れるが加瀬亮さん演じる男によってそれが見破られる。
 
「さよなら歌舞伎町」廣木隆一
   
東北の震災の悲しみと東京の歌舞伎町という遠く離れた街の悲しみを上手くリンクさせている。
他の登場人物のキャラも立っておりそれぞれの過去もよく描けている。
しかしイリアが同じ韓国人でカタコトの日本語なのにすぐ恋人だと気付かない、恋人という設定で不倫をしていたことにすればいいのにそこまで思考が働かない警察など少し頭の悪さが露呈してるが・・・。
 
「嗤う分身」リチャード・アイオアディ監督
ドストエフスキー原作ということもあり、かなり良い設定なんだが映画ではどうにも活かしきれてない。 
優秀な監督が撮ればもっと良い作品になりそうで非常にもったいない。
 
タランティーノらしさ全開の映画で飽きることなくあっという間にエンディングを迎えた。
暴力、笑い、恋愛とストーリー展開がどれも違和感なくマッチしており、監督の個性を遺憾なく発揮した傑作。
 
「フット・ノート」ヨセフ・シダー監督。
息子が選考委員たちと話し合うシーンはとても緊張感があり面白く観ることができた。
だがラストは父と息子の問題をうやむやにして終わらせたような気がしてならずこれが最適な結末だとは到底、思えない。
 
「アメリカン・スナイパー」クリント・イーストウッド監督。
戦場で活躍する伝説のスナイパーが妻と子供に囲まれ過ごす日常とのバランスが上手い。
敵の命を奪い続け、仲間の死を間近で見てきた兵士が普通の人間に戻ったとき、どのような変化が起きるかを観客に訴えかける。
 
「超能力研究部の3人」山下敦弘監督。
鑑賞前、クソつまんないアイドル映画かなと思ってたんですが舐めてました。
これはフェイクドキュメンタリーの傑作。
主演はアイドルグループ乃木坂46で活躍する女の子3人なのだが、とにかくこの子たちが監督に怒られながらも演技を頑張ったり、演技が下手な女の子が上手いと言われてる女の子にアドバイスされて喧嘩しちゃったりと本当に見せてくれる。もちろんこれらは全部、ドキュメンタリーのように見せかけた嘘なのだが、中には本当のこともあるのかな?と観客をそわそわさせる。
映画自体は「面白い」のだが、その前に「上手すぎる」という感想のほうが先に出てくる。どうしたらこんな演技、俳優、女優から撮れるのか・・・これを引き出せる監督の凄さ。尊敬します。