創作と生活

主に映画の感想を書いてます。

6月15日

2年ぶりに高校へ行った。学校のパンフレットに載る写真とかを撮るためだ。そのときにお世話になった方たちにお礼とか挨拶が出来て本当に良かった。高校卒業してから行ってなかった駅も少し変わってて高校時代の自分がすぐそばにいるような感じがした。

学校に頼まれたサインを書いているとき名前だけ書いて渡してしまったことがあるのでサインの書き方覚えないといけませんねという話を高校のときマンガコースで教えてもらってた先生と話しながら描いた。

高校時代は今よりもっと暗かったので毎日ゲオで映画とかCDとか借りて漫画描いたりしててずっと一人で遊んでた。今思えばもっと友達作って遊びまくっとけば良かったと思うけどたぶんそっち行ってたら今より映画に興味なかったと思うしニルヴァーナとかレディオヘッドとかを入口にして入った洋楽に触れてなかったかもしれない。そういう点で高校時代に映画とか音楽に興味持てて吸収出来たの良かったかも。それがなかったら自分の漫画もここまで行ってなかったと思うから。

ちょうどそのとき観たのが僕が好きな女優 有村千佳さんが援助交際してる女子高生を演じててホテルで男優とヤるというハメ撮り作品だったけどその作品がまるで90年代のような雰囲気、ホテルの窓から夕暮れが差して少し赤く染まった部屋でセックスする有村千佳さんが本当に好きで単純に作品としてとても良いなと思ったんです。

あれを初めて観たときこんなにエロい女優いるんだっていう衝撃と存在感。目がエロいし有村さんはよく男性のちんこを口から出したとき涎の糸を意図的に出してるんです。こういうテクニックに僕はビビりました。あと僕自身がドMなので女王様系の作品も凄い良いですね。演技の幅が広いです。

その作品をイメージして描いたのがちょうど今年の前期ちばてつや賞で佳作を受賞した「卒業して酒と煙草を覚えてしまっても君だけは黒髪のように変わらないでいてね。」という漫画です。とにかく僕は今でも夕暮れに染まったホテルの一室が忘れられません。

www.moae.jp

 

もう発表してから二週間ぐらい経ちますけどやっぱり月刊誌に読み切り載ったときよりも感想見かけますね。まあ、無料だしWebで手軽に読めるから当たり前か...。

 

それとこの漫画の終盤に主人公の部屋が出てきます。そこに僕が好きな女優である松岡ちなさんのことを書いたポスターが貼られてるんですが松岡ちなさんは現在、事故の被害にあって休養中と知りました。

また元気になって再び作品を出してくれることを切実に願っております。

 

5月に観た映画の感想。

「ありきたりの映画」・・・ジャンリュックゴダール監督。ほとんど勉強。

 

「たのしい知識」・・・ジャンリュックゴダール監督。映像は面白いが最後まで理解できない。

 

監督失格」・・・平野勝之監督。AV女優とAV監督という少し特殊な職業の二人が実はとても普通の恋愛をしていてそこには青春とか喪失感とかが痛いくらいに伝わってくる。それと同時に人間は実はとても弱く作られていて壊れやすい生き物だと改めて思い知らされる。

 

「ヴィクトリア」・・・ゼバスティアン・ジッパー監督。一夜にして犯罪に巻き込まれていく十代後半の女の子を緊張感溢れるワンカットで撮り続ける。そこには事件を起こした犯罪者グループたちと共に夜明けを過ごしていくリアル感と間近に生まれていく恋がかなり刺激的。

フィルムノワールに分類されるがその中でもかなり良く出来た作品。しかし前半の退屈さと後半からの面白いサスペンスの差が結構あったのでそこはもう少し工夫出来なかったかなと少し残念に思う。

 

サンライズ」・・・フリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウ監督。1920年代。サイレントらしからぬ演出と構図が本当に美しい。そこに上質な音楽も加わり観客を揺さぶる脚本と俳優たちの演技でこの映画は非常に素晴らしい傑作になることが出来たのだと思う。

サイレントなのに湖のシーンが本当に怖いと思えるのは音楽だけじゃなくジョージ・オブライエンの演技とか犬がやたらと吠えてたり湖に集まる鳥が不穏な雰囲気を作っているからなんです。他にも都会の生活を撮ってる点も良い。そこに田舎者の二人が初めて都会の美容室に行って体験するのも感動。僕のオールタイムベストに入れたい傑作。

 

追悼のざわめき」・・・松井良彦監督。終始、白黒と気持ち悪い映像の中にときどきハッとするシーンはある。しかしストーリーは基本的に難解。しかし理解出来ない部分を分かろうとしたいので何回も観る。そういうなんともいえない魅力があるのは理解出来た。

 

「アニーホール」・・・ウディ・アレン監督。男と女の出会いから別れまでをテンポよく映している。とても爽やかでアニメを入れたりセリフと同時にモノローグを入れるなど表現的にもユニークに溢れていて好き。

 

ノスタルジア」・・・アンドレイ・タルコフスキー監督。白黒とカラーを使い観客を夢の中に少しずつ移動させるような映像は映画そのものと繋がっていえなくもない。しかし単純に面白くない。難解映画にある深さも自分には合わなかった。

 

ディストラクション・ベイビーズ」・・・真利子哲也監督。日本映画にしてはとても攻めている映画でほとんどが喧嘩の暴力表現。しかしハリウッドなどでありがちな冗長なアクションシーンは感じさせず目の前で起きていることに前のめりになる。

個性溢れる監督が撮った個性溢れる映画。こういう映画を邦画で観たのはかなり久し振りかも。素直にこの監督が撮った次の映画が観たいと思える。

 

「ザ・プレイヤー」・・・ロバート・アルトマン監督。映画業界で働く人々を撮りながらも事件に巻き込まれるキャラを中心に撮る。

サスペンス的な面白さもありながら映画愛も感じられる。しかしそれ以上のものは感じられない凡作。

 

「ヒメアノ~ル」・・・吉田惠介監督。この映画を観て以降、V6が踊ってるニューシングルのCMを観たけどその中に殺人鬼が混ざっていて踊ってるようにしか見えなかった。だって映画と同じ外見だもん。金髪だもん。それぐらいこの映画に出る森田剛さんの殺人鬼役はかなりハマってた。素晴らしい。

ブコメとサイコスリラーの要素を上手く混ぜた監督の手腕。見事としか言いようがない。