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8月映画
「ショート・ターム」デスティン・ダニエル・クレットン監督
社会から外れた人とそれをサポートする人たちの温かさと辛い過去が独特のリズムで伝わる。
斬新な演出で新しい映画的体験が出来る。
「ローリング」冨永昌敬監督
道から外れていった元教師と教え子たちによる恋愛関係はタイトル通りぐるぐると回り続け転落していく様は見てて楽しい。
3.11の日本を濃密に表現する現在の技術を最大限に駆使したアクションと「十二人の怒れる男」を彷彿とさせる会議でのスピーディーかつ退屈させない会話劇。
「ぼくとアールと彼女のさよなら」
病気になった女の子とそれを支える冴えない男たちの友情もの。
あまりオリジナリティが感じられず残念。
「ニンフォマニアック」ラース・フォン・トリアー監督
わざわざVol.2にするほどのものか?と言いたくなる。
期待はずれ。
母性から卒業する主人公をテーマにした映画だ。
そこには閉塞的な生活や車から都会の憧れというのも感じることが出来る。
キャラクターたちがばたばた動き回る様子は見てて面白い。
これも「シン・ゴジラ」同様、日本で作られた3.11を意識した映画。終わらせ方も上手くまとまってて面白い。
普通。
どうしようもない男の様子を映画で淡々と撮り続ける。しかしそれがクセになって面白い。
「オーバーフェンス」山下敦弘監督
素晴らしい。ファンタジー要素を取り入れながらも社会からはみ出した男女の恋愛が胸に刺さる。野球という小道具がオチで大きな役割を果たしてるのも素晴らしい。
現代では少し古くなってしまったインターネットのチャット恋愛。
実験的でありながらその時代の良さも映画から伝わって雰囲気が心地良い。
9月映画
僕が好きな漫画の一つである青山景さんの「ストロボライト」のサスペンス要素はこれから影響受けてるのかなと思ったりした。
「聲の形」山田尚子監督
シーンとキャラの心情が無関係に見えるがしっかりと関連してるのが上手い。
「ストレンジャー・ザン・パラダイス」ジム・ジャームッシュ監督
とある展開は正直めちゃくちゃで許されないけどジム・ジャームッシュだから許されててオシャレだから許されてんのかな。
「怒り」李相日監督
無関係のように思える登場人物が徐々に繋がっていくサスペンスは面白いが役者たちによる熱演どれも凄い。
個人的に泣く演技がその役者の演技の上手さがすぐ分かると勝手に思ってるんだけど広瀬すずさんがとにかく良かった。
10月映画
「SCOOP!」大根仁監督
撮るものが撮られる側になるという構造と大きくひっくり返る映画全体の流れ。
「エル・クラン」パブロ・トラベロ監督
スコセッシのギャング映画のようにスピーディーで退屈させず、終わらせ方はハネケのように残酷であった。
普通。
冬のように凍てついた夫婦はその片方が亡くなった後も糸のように絡まり続ける。ユーモアが含まれた子供の育児の様子は是枝監督の良さが出たのではないか。
「何者」三浦大輔監督
実験的でそういえばこういうのなかったなと今の時代にぴったりの映画。
就活と恋愛と友情とSNSという要素を上手く混ぜ合わせており非常に上手い。